“その先”にある真価

ロゴ関連の書籍掲載の件で、

制作過程にかなり踏み込んだ内容ということもあって、

数年から10年ぶりくらいのクライアントさんにも

確認の連絡を取っています。

そこで校正の返却だけでなく

 

「このロゴで本当によかった」

 

「これからも大切に使わせてもらいます」

 

「ロゴが自分の一部になっていた」

 

「開店当時を思いだし、懐かしさと当時の純粋さがよみがえる」

 

といったメッセージを添えていただけるのが本当に嬉しくて

デザイナー冥利につきるなとひしひしと感じています。


ロゴをデザインする時、私たちデザイナーは

その企業やお店や商品の未来を語りますが、

思い描いた未来が正しかったのかどうかを

すぐに証明することは出来ません。

 

未来の一端を託されたデザイナーは

その覚悟で向き合わなくてはいけないのではないでしょうか。


ロゴは生まれた時が “ピーク” なのではなく、

“その先” に真価が問われるのだと思います。

 

 

 


「とくしまデザイン塾」第2回講座 講師

公益財団法人とくしま産業振興機構 主催の

「とくしまデザイン塾」第2回講座の講師を務めてきました。

 

僕の担当は、コンセプトメイキング、ターゲット設定、情報整理といった

難しい内容のテーマでしたが、50名程の方が受講してくださったようで、

思ってた以上にたくさんの方がデザインに

関心を持ってくれているのがとても嬉しかったです。

前回のとくしま産業振興機構さんでのお話は企業向けのお話でしたが、

今日はデザインの初学者の方も多いとお聞きしていたので

何か一つでいいから記憶に残るようなもの、実践できるようなものを

持ち帰ってもらえるまとめ方をしたつもりだったけど、どうだったかな。

 

伝えたかったことは、手を動かすことや技術的なことが先行して

表層的なデザインにならないように「デザインの入り口」を

意識してもらいたい、ということでした。

それは「作る」ことや「話す」こと以上に

「聞く」こと、「見る」こと、「知る」ことが重要で、

さらに「聞く」は「聴く」に。「見る」は「観る」に意識変換すること。

これは講座を聞いていただいた方にはわかっていただける内容かもですが


でも一番意識したのは「デザインて楽しそう!」とか「面白そう!」とか、

「さっそく、やってみよう!」(←ここ大事)というふうに

デザインとの距離を縮められるような

温度感とか空気感を大事にしようということでした。

 

なんだか難しそうな人が、難しい言葉を使って、難しいことを言ってるな、

みたいにならないよう普段の会話に近い話し方だったり、

受講者の方が参加出来るような内容にしたり、

細かい組み立ては空白にしてその場の流れや空気感を優先するようにしました。

あ、服装も黒のいかにも!? な雰囲気を避けて白いシャツにしたりだとか 笑

とにかく講座を聞く前より帰る頃がデザインを身近に感じてもらえるように意識しました。

 

僕自身はそういう気持ちでお話できたのですごく楽しい、あっという間の2時間弱でした!

(ついつい話に夢中になって最後は(予想通り)走り走りになってしまったけど)

 

心残りがあるとしたら、最後にたくさん質疑応答を受けたんだけど、

みなさんそれぞれの抱える課題に対してその場で最適な応えを返すのが難しかったこと。

そのくらい抱えてる課題も複雑で、多面的に捉えないと見えないことも多くて、

実際多くがフレームワークに落とし込んで解決できるようなことじゃないなと感じました。

どこかでもう一度お話できる機会があれば、次は今日よりも良い応えができるようにしたい。

 

関係者の皆さん、準備も含めて本当にありがとうございました!

今日受講していただいた皆さんとも、またご一緒できる機会をひそかに楽しみにしています!

 

 

当日の様子が「徳島クリエーターズライブラリー」で

紹介されていますのでこちらもぜひ

 

https://tokushima-creators.net/topics/2449

 

 

 

 


「第3回 全国公募Tシャツデザイン展」審査

徳島県障がい者芸術・文化活動センター主催
「第3回全国公募Tシャツデザイン展」の審査員をさせていただきました。


今年は徳島を中心に全国から700点以上の作品が集まったようです。
どちらかというとデザインコンペなどは出品する方が多いのでこういう審査は責任を感じると同時に、

自分の中でどんな基準で審査をするのかを明確にしておかないといけないなと感じます。
自らの選択一つで落選と入選、受賞が決まると思うと、当たり前ですが

テーブルいっぱいに並べられた作品を前に審査も自然と熱を帯びてきます。

障がい者アート展やアール・ブリュット展などのお仕事を通じてここ数年は

毎年のように障がいを持った方々のアートに触れてきました。
おそらく10年前だと選ばない、選べない視点で審査が出来た気がしています。


選外の中には審査員それぞれが個人的に選んでいた作品もたくさんありましたが、

規定入選数の関係で選外になったものも少なくありません。
逆に審査員の全員が選んでいた作品が上位になっているとも限りません。
これが審査の難しさ、でしょうか。
僕自身はそれぞれの作品や審査という視点を通して学びの多い機会になりました。


関係者の皆さん、大変お世話になりました。
入選・入賞された皆さん、おめでとうございます!


入選作品はセンターのホームページにて発表されていますのでご覧ください。
http://kouryu-plaza.jp/gb-center/


入選作品および受賞作品は7月14日(金)から8月16日(水)までの約1ヶ月間、
徳島県立障がい者交流プラザ1・2階ギャラリーにて展示されています。


今年は審査したクリエイターとの協働で受賞作品を商品化する新しい取り組みも行われています。
デザインされたTシャツは購入も可能ですので会場にもぜひ足を運んでみてください。

 

 

 


四国デザインサミット2022

 

 

3月3日に無観客オンラインで開催されました

「四国デザインサミット2022」無事に閉幕しました。

 

「中小企業におけるデザイン経営」についてお話をする良い機会をいただきましたが

限られた時間の中で、デザイナーの立場としてお伝えできたことには

限界がありましたので、お話できなかったことを少しまとめてみようと思います。

 

デザイン経営については、僕自身割と早くから取り組んできたつもりですが、

決して数字に強いわけでも、経営の知識を深めたかったわけでもありません。

そして、これからもデザイナー(プレーヤー)であり続けたいと思っていますが、

デザインは経済との関わりが深く、経営者の方と向き合うには

少なからず経営のことも知っておく必要があると思います。

 

ただデザイナーだけが経営のことを分かっていてもダメで、

デザイン経営に必要なデザイン思考という考え方は

経営者の方はもちろん、そこに関わる人みんなが

この考え方に触れて理解していくことで機能するもので、

結果だけでなく、その過程も共有しながら少しずつ変わっていくのだと思います。

 

そもそも結果には起点となる課題、問題提起、

問題解決の方法以外にその過程が違っていると思います。

進め方、決定の仕方、環境や関わる人たちの関係性など。

それは十把一絡げではないわけで、個人的にはデザイナーの思考を

完全に体系化してしまうことは難しいと考えています。

 

だからこそ言語化あるいは視覚化されたデザイナーの思考を

共通のバックボーンとして取り入れ、実践の場で活用しながら、

うまくいかなかったらすぐにダメ、ということではなく

その原因を一緒に考えながら次に繋げられる、そうした環境や

良質なコミュニケーションが生まれる土壌を作っていくことが大事なのだと思います。

 

中長期的な視点で事業に関わっていくことに関しては、

たくさんお伝えしたいことがありそうなので 笑

これはまた別の機会にまとめてみたいと思います。

 

 


素顔のとくしま、紡ぐ物語『めぐる、』の話

昨年創刊した『めぐる、』

隔月発刊で早3号目。すっかり出遅れてしまいましたが

こちらの表紙のアートディレクション、デザインなどを担当しています。

 

「今、雑誌を創刊ですか。」と方々で言われた、とはここだけの話ですが ^-^;

今の時代、だからこそもう一度 “本” にこだわりたかったと言う想いがあります。

 

情報過多と言われる時代に私たちは

毎日浴びるように情報を取り込み、そして廃棄しています。

最新の情報が次から次へと流れていく中で、

少し立ち止まり本当に良いと感じる情報を見つめ直すことは

今の時代にこそ大事なことなのかもしれません。

 

この本のコンセプトは「素顔のとくしま、紡ぐ物語」
 

編集者が徳島を巡って感じたこと、発見したものを丁寧に紡いでいます。

その時、その場所、そのタイミングでしか出会わなかったであろう情報は

ネットで調べるとすぐに出てくる使い勝手の良い便利な情報ではありません。

 

使い捨ての情報ではない、残し紡いでいく情報と向き合うことで

知ってるようで知らなかった自分たちの住む場所のことを改めて知り

「何もない場所」ではなく「素敵な場所」として

自分たちの言葉で伝え、縁を紡いでいけるように。

 

そんな想いの詰まった1冊が「めぐる、」です。

 

3号目の特集は「紙で伝える」。

デジタル全盛の時代にあえて紙で伝えることを
選んだ人たちの想いを綴っています。

 

 


この号では僕自身も “名刺” を題材に、デザイナーとして

紙で伝えることについて執筆をしています。

 

 

お伝えできていなかった『めぐる、』

創刊号は「喫茶店は好きですか?」。

徳島には昔からたくさんの素敵な喫茶店があります。

おしゃれなカフェの最新情報はありませんが

その時代、時代を刻んだお店の今を。

そして徳島の今を垣間見ることができる一冊です。

 

 

2号目は、世界を旅する写真家 石川直樹さんの

写真が表紙の「旅を感じる時間」。

日常の中に散りばめられた、ふとした時に感じる

「旅の瞬間」を紡いでいます。

 

『めぐる、』はwebからの購入も可能ですので

遠方の方もぜひ手に取ってもらえると嬉しいです。

 

めぐる、webストア

 

 

 

 


想いを届ける − 大橋 力「座編みの椅子」受注会 DM

『遠近 をちこち』で開催されている

大橋 力「座編みの椅子」受注会のDMを作成しました。

 

 

ちなみに今回の依頼は『をちこち』店主からで、作家の大橋さんと面識はない。

『をちこち』の喫茶で座り心地がいい椅子があるなあと思ったそれが

大橋さんの作った椅子だったという記憶がある程度。

でも「なんかいいな」そう感じたくらいでちょうどいいのかもとも思った。

 

デザイナーとしてそれでその作家さんのDMなんか作れるの、、、

ということになるのかもしれないけれど(制作期間や予算の話は置いておいて 笑)

今回のこの仕事に関しては、僕自身が作家さんのことを知りすぎることは

決して正しいアウトプットには結びつかないなあと考えた。

 

 

まず『をちこち』はどんなお店なのか、と尋ねられれば、

“こだわりの強い” 店主のいるお店、とそう応える。

取り扱うものは必ず作品が生まれるその土地を訪れ、

人に会い、自分の目で、耳で、舌で、手で確かめたものを選ぶ。

とにかくそういうことを徹底している。

 

当たり前だけど、作品、あるいは製品が世に生み出された後

何もしないでそれらが僕たち消費者の手元に届くことはない。

今回のようなDM、WEB、売り場やディスプレイ、ラッピング、

接客といった具合に消費者は『をちこち』のようなお店の世界感や

店主とのコミュニケーションを経て商品を手にすることになる。

受け取る側のイメージはコミュニケーションの仕方によって異なってくるわけだ。

 

※文章の中で作品、製品が商品に変わったことに気づいていただけただろうか。

 

 

このプロセスは「製品」や「作品」が「商品」に変わる重要なプロセスでもある。

 

 

今回のDMに関して大事にしたことは『をちこち』店主の感じる大橋さんのイメージ。

この店主の、お店の、フィルターを通して消費者に届けられるイメージを描くことが

考え方のベースにないと、求められる目的地へ着地させるのは難しいだろうと考えた。

 

前提としてこの受注会で椅子が飛ぶように売れる、とは思っていない。(おい!)

(いや、売れると作家さんや店主以上に喜ぶかもしれないけど 笑)

大事なことは売れる以上に、『をちこち』のフィルターを通して

大橋さんの椅子を知ってもらうこと、作家さんのイメージを届けること。

そしてもう一つは、大橋さんの創る椅子を通して

『をちこち』自身の届けたい想いをお客様に伝える、ということです。

 

お店は、どんな業態であっても、そこに想い、思想がないと続かない。

この思想を届けることでブランドは育つのだ。
 

 

以前、ツイッター(https://twitter.com/ADFAHREN)で

「好きなデザインが正しいデザインとは限らない。

正しいデザインが好きなデザインとも限らない。

ただし好きが “解” に近い場合もあるので見極めは必要。」

こんなことをつぶやいたけど

 

今回のDMは、クライアントの好き(こうしたいという想い)が

 “解” に近いひとつの事例だったのではないかと思います。

 

 

ぜひ、二人の創り出す世界観を感じにお店へ足を運んでみてください。

催事は3月いっぱいまで開催していますよ。

 

 

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遠近 をちこち
〒770-8040 徳島県 徳島市上八万町樋口266-1

https://www.ochicochi.info

 

 

 

 


残したいもの

野村克也さんのニュースを見て、

三浦綾子さんの「続氷点」の一文を思い出した。

 

「一生を終えて残るのは集めたものではなく、与えたものである」。

 

ノムさんもきっと多くのモノを手にしたでしょう。

でもそれ以上に多くのものを残された方でした。

 

それはきっと集めたモノよりも、与えたものの方が大きかったから。

 

 

僕自身は欲しいモノがたくさんあって仕方ないんだけど…笑

それらはあちらの世界には持っていけいないものだ。

でも与えたものは誰かの心の中に残り、引き継がれていく。

 

何を手にしたかではなく何を残せたか。

 

これまでに出会った人、これから出会う人。

 

そして何より子供たちには、父親として何を残したいかを考えながら

向き合っていくことが大切だなと改めて考えさせられた。

 

それは間違いなく自らが集めたモノではないはずだから。

 

本棚のノムさんの本、もう一度読み返してみよう。

 

合掌。

 


カッコいいデザイン


表紙デザイン&ディレクションを担当している
タウン誌 Geen 7月号が発売になりました。

特集は『泊まらなくても食べられる 宿めし』

 

 

 

今回、撮影で訪れたのは旧木沢村の古民家を改装した宿。

足元にある自然の豊かさを感じることが出来た

1時間ちょっとのプチトリップ。

おもいっきり深呼吸したのも本当に久しぶりだったかも。

市内から車で片道2時間近くかかる山の中の宿に
長期ステイをする外国の人が増えているのだそう。

情報源はフェイスブックやInstagramなどのSNS、個人のブログ等々。

一般的な有名スポットやグルメ観光とは違って

その土地の自然や文化に触れることが最高の贅沢で

旅の醍醐味であり、旅の目的であると言う。

 

宿の方にお話を聞いて面白いなあと思ったのが例えば食事。

郷土料理はその土地の生活や文化を知るためには欠かせないオプションのひとつ。

(当然、個人差はあるとして)フランスなど欧州の旅行者の多くは

その土地のものをそのまま受け入れるし、楽しむことを知っている。

そうした背景にはその国の文化と長い歴史も関係しているのだと思う。

で、お国が変われば(あえてどこだとは言わないけど)

味付けが好みでなければ調味料を(わざわざ持って来てる人もいるみたい)

バババッとかけて自分の好みの味に平気で変えてしまう、とか 笑

 

こんな風にお話をしてみると興味深いことが本当に盛りだくさんで。

その土地での出会いや交流もまた旅の醍醐味なんだろうなあと思うのです。

 

 

そもそも、自分たちは何もないと思っているんだけれど

その土地にしかない、その土地だからこその魅力はたくさんあって、

それが当たり前すぎて見えなくなってしまっているのだと思います。

 

 

最近、関わることの多いブランディングのお仕事も

中からでは気づきにくい、見えにくくなってしまっている魅力も

外からの方が気づきやすかったりするものです。

そして改めて気づいた魅力を今度は必要としている人に

どう伝えていくのかも大事なことだと感じています。

 

 

海外の人が日本は魅力的でクールだと言ったことから

はじまった国を挙げての「クール・ジャパン」戦略。

僕自身はそもそも自分で自分のことを「オレたちってクールでしょ」って

言ってる時点で全くクールじゃないと思ってるんですけどね 笑

 

だから、ほんの少し。魅力が伝わるきっかけになるような

さりげないデザインで媒介役としてのお手伝いができれば、

それって実はカッコいいんじゃないかなあと思うわけです。

 

 

 

 


デザインと思い出と


 

祝・高円宮賜杯マクドナルドトーナメント徳島県大会 準優勝!

出場105校中の準優勝。すごい! あ、少年野球の大会の話です。

知ってるのは監督やコーチくらいで子どもは全然わかりません ^-^;

 

息子が所属していた頃にロゴやユニフォーム、団旗、

父兄のウエア類などをデザインしたのがもう10年近く前。

思い入れがあるから卒業して何年も経っているけどやっぱり嬉しい。

 

こうやって何かを残せるって幸せなことです。

 

そしてデザインという仕事がやっぱり好きです。

 

その息子も、もう大学生。

 

今も好きな野球を続けています (●¯ᴗ¯●)

 

 

 

 


アール・ブリュット展について


 

「アール・ブリュット再考2展」が徳島県立近代美術館で開催中です。

※ 同時開催の「第4回 障がい者アーティストの卵 発掘展」は3月3日で終了しています。


アドファーレンでは昨年に続き今年も展覧会の

ポスター、チラシ、サインなど一連のデザインを制作いたしました。

 

今回のアール・ブリュット展はその草分け的存在でもある

「みずのき美術館」の所蔵作品を展示した展覧会になります。

ちなみに美術館のグラフィック全般は菊地敦己さんが担当されています。

 

昨日はみずのき美術館キュレーターの奥山さんのお話しを聞きに行ってきました。

僕自身、仕事を通して関わる中でぼんやりと受け止めていた

障がいとアート、アール・ブリュットという考え方をについて考えさせらる

とても興味深いお話しだったので少しご紹介したいと思います。

 

「アール・ブリュット」を定義することは難しい、と思います。

お話しをお聞きしてそもそもそういう枠組み自体必要なのかということも考えさせられました。

 

アール・ブリュットが「美術教育を受けていない作品」とされる中で

日本画の先生に技術を教えられたみずのきの作り手の作品をアールブリュットという

くくりで見ることに多少の違和感を持つことはあるのかもしれません。

一方で知的障害のある人が作った芸術作品が必ずしも同義語ではないということも

受け取る側としては定義を難解にさせているということもあるのかもしれません。

 

純粋なアート。これ自体、捉え方が難しいですから。

 

ただこれらは受け手の感想であって、障がいを持つ方々と日常を共にする

奥山さんや関係者のみなさんは、作り手である彼、彼女らが

そのことをどのように感じているのかといった別の視点で

とても難しい問題とも向き合っていらっしゃるのだろうと思いました。

 

美術的な価値が障がいを持つ方の背景を含めた作る過程にあるのか、

生み出された作品そのものにあるのか、といった議論もどの視点で見るのか、
関わるのか、その立場や環境でも大きく変わってくる気がしましたし、
少なくともみずのきの作品が障がい者の施設の中で生まれ

技術的にも価値を認められた作品であることを考えれば

もっと広義な、独自の視点で捉えることは出来るのではないかとも思いました。

 

 

様々な課題に取り組みながら過去のアーカイブに加え、
現在は形を変えアートプロジェクトなどを通して活動をされている

みずのきの皆さんの考え方に少しだけ触れることが出来、

とても意味のある時間になりました。

 

 

「アール・ブリュット再考2展 みずのきの色層」

会期は今月10日(日)まで。

入場は無料ですのでお時間のある方はぜひ、足を運んでみてください。
 

 



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